クリックで画像
が表示されます
   ↓

国鉄ED46形電気機関車
・東京都 M.K 様 ご依頼品
・AOBA MODEL  1/80 Scale (HO) ブラスキット

現代では大概の電気機関車が交直流どちらの環境でも運用が可能で、容易に切り替えが可能という事は皆様ご存知の事と思います。そうした今ではありふれた技術も幾多もの実検や試作を繰り返した賜物です。今回ご紹介するED46形は、知る人ぞ知る史上初の交直流両用の電気機関車なのです!
1959年に試作の為に1輛が作られ、交直流間での運用データを十分に取った後はそのままの姿で旅客列車の牽引に用いられました。実験機がそのまま導入され、且つ人目につきやすい旅客列車に組み込まれるケースは珍しいのですが、これは当初の交直流機関車が旅客列車の牽引に使用する事を前提としていたからです(貨物は交流直流それぞれで専用機を設けるというのが当初の構想でした)。
本機は後にED92と改め、教習車として多くの運転手を育てたのでした。
眩しいピンクが目を引く本車輛を早速作っていきましょう!

ロストワックス製の前面と真鍮の側面は部品同士の合いが良くなく、そのまま取付けることが出来ません。なるべくぴたりとはまるように前面の接合面をヤスリでならし、部品同士の僅かな段差はハンダを多めに盛りパテの代わりにして形が繋がるように磨いていきます。キット毎に個体差が有るそうで、スカートが前面に噛み合わず加工しなければならない場合もあるそうですが、幸い今回お預かりさせて頂いたキットは加工の必要はありませんでした。
交直流に対応する電車の屋根は必然的に屋上機器が増える傾向にあり、それは現在運用されている車輛にも当てはまります。もちろん本機もご他聞に漏れず、試験機というだけあり他の電気機関車よりもどっさりと機器を積んでおります。くれぐれも取付ける部品や向きを間違えないようにしましょう。たった1機しか作られなかった車輛なので、資料探しが困難です。お客様よりお預かりさせて頂いた資料を頼りに、確認出来る最大限の範囲で実車を再現しました。

塗装はこのピンク色が一番の見せ所です! ただこのピンクは厄介な事に正確な色が現在も定まっておらず、「もともとは赤かったが退色した」説や「当初からピンク色だった」説等が飛び交い、残っている写真も解像度の問題で正しい色合いか定かでは無いとの事で、今回はお客様のご要望によりこの色に落ち着きました。(ウェブで模型を検索してみると、見事な程どの完成品も同じ色をしていません!)
帯は洋白帯の地を活かして仕上げていますが、ここで綺麗に磨く為のちょっとしたテクを。ブラスキットは塗装前に必ずプライマーを吹いて塗料が食い付くようにしますが、プライマーを吹いた後に洋白帯の所だけをシンナーで拭き取りプライマーを剥がしてしまいます。そのまま塗装を進めて塗りわけ終わったら、帯の所だけを拭き取ります。この工程を踏む事でプライマーがかかっていない=食い付いていないため容易かつ綺麗に帯の塗料を剥がすことが出来て、作業がやりやすくなります!

最後に組立てて完成! 試験機から始まり客車の牽引、晩年は教習車として多岐に渡り活躍した名機の貫禄が出る仕上がりになりました。