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近鉄3000系電車
・東京都 Y.Y 様 ご依頼品
・マスターピース  1/80 Scale (HO) ブラス完成品

現在ではポピュラーな存在になったオールステンレス車ですが、かつて日本でオールステンレス車を製造する事は困難でした。それは技術的な問題ではなく、製造特許の権利問題で東急電鉄以外は製造できなかったのです。そこで特許に抵触しない製造法を編み出し、1979年に独自のオールステンレス車を製造したのが近鉄の3000系電車です。1985年に国鉄205系が登場するまでの間は本車輛が東急以外では唯一のオールステンレス車として君臨しました。
試作車輛なので1編成4輛のみにとどまりましたが、1991年にモ3002を中間車化改造が施され2012年まで活躍し続けました。現在では先頭車輛の顔がきんてつ鉄道まつりの際に公開されるようになりました。
今回はマスターピース製キットの完成品をリペイントしました!

お預かりの車体は経年の劣化が全体に現れており、ステンレス車再現の為に生地仕上げされた車体には全体に汚れや錆が目立ち、そのままではとても鑑賞に堪えられる状態では有りませんでした。先ずは塗装(この車輛の場合はラインがデカールで表現されていたので、実質塗装された箇所は屋根と足回りのみ)を剥離して経年の汚れを除去します。
剥離の際で分かった事は、組立てが甘い所が散見していてそのまま塗り直すだけでは見た目も強度も良くない・・・という事でした。剥離後にハンダ付けが甘い部品は全て再度ハンダを流し込み(特に顔面の継ぎ目とアングル固定部分は最優先でチェック!)、ハンダが溢れている箇所は徹底してキサゲ処理を行い、美しいボディに蘇らせます。キサゲ処理の際に浮き出た錆も全て除去し、ブラスクリーナーで洗浄して錆対策をバッチリ施します。

塗装はお客様から頂いた写真を基に、やや暗めのステンレス調シルバー色を調色します。シルバーを全体に塗装した後に一度クリアコートをしてから近鉄マルーンのライン塗り分けを行います。メタリックカラーは塗膜が弱くマスキングテープや指の脂で落ちてしまうことがあるので、基本的には最後に塗装するものなのですが、今回の様にメタリックを先に塗らなければならないときは必ずクリアで表面を保護してから塗り重ねましょう。

最後にもとの通りに組立てて完成! オールステンレス車の記念碑的車輛が美しく蘇りました。
今回のように経年で痛んでしまった車輛も美しくリペイント致します。久しぶりに見た思い出の車輛が残念な事に・・・とお悩みの方は、ぜひ弊社にご相談下さいませ。