ホーム → ギャラリー「鉄道」 → 飯田線クモハ43015
クリックで画像
が表示されます
   ↓

飯田線クモハ43 015
・東京都 K.M 様 ご依頼品
・ピノチオ  1/80 Scale (HO) ブラスキット

かつて日本全国の旧型国電が集まる路線として名を広め、現在でも根強い人気を誇る飯田線。文字通り全国各地から様々な車輛が入って来た為、1輛1輛が全く異なる車輛が入り乱れて編成されました。
クモハ43015は戦前から活躍していた車輛で、飯田線に入る前は主に関西方面で走っていました。3扉化等の改造は施されず、比較的原形を留めたまま最後まで運用されていました。
今回はこの車輛を、キット本来のウォームギアでなく現在主流のMPギアで走行出来る様改造した上でキット製作しました!

ピノチオ製の飯田線シリーズは飯田線ファンにとって切っても切り離せない程有名かつ痒い所にまで手が届くラインナップで現在も人気を博しています。しかし作りやすいキットかと言えばそうではなく、何パターンか用意された素体に特定番号車の意匠を盛り込んで再現する方式をとられている為、相当数の部品は本体にプレスされておらず自力で取付けなければなりません。また説明書も共通のものが封入されているのみで、後述の配管も含めてキット内容だけでは実車を再現するのは困難になっています。

まずは実車の資料を可能な限り集めて、各部品が付く位置をしっかり頭に入れてから作業に取りかかります。ウインドシル・ヘッダーも別パーツなので、まずはこれを始めに取付けましょう。シル・ヘッダーを窓の位置に合わせて、1本の棒の状態でハンダ付けしてから扉の切り欠きに合わせてカットします。これによりシル・ヘッダーが切り欠きごとに曲がったり位置がずれたりする事がなくなるだけでなく、切った跡は空いている扉部分に合わせてヤスリ掛けすれば綺麗に仕上げられる為、綺麗かつぴったりに合わせやすくなります。これはシル・ヘッダーを別に付けるキット全般で使えるテクニックですので、是非おさえましょう!
手強いのはパンタグラフ周りの配管です。キット指示で描かれている図は特定番号車を再現したものではないため、まずあてになりません。とはいえ現在探し出せる資料ではパンタグラフを収めている写真自体が大変貴重なため、この洗い出しで相当苦労します。どうしても確認出来ない位置は構造を考えた上で想像を盛り込まなければなりませんが、可能な限り調べ尽くしましょう。

今回最大のポイントは、MPギア化の改造です。改造とは言ってもピノチオのキット部品は加工せず、思い切って床板から下をそっくり変えてしまいます。床板や動力周りはエンドウ製の部品で揃えて、床板がボディに収まらない場合は床板を削り込んで対応します。当然本来空いているビス穴の位置は全く異なるので、アングルのビス穴に合わせて開口します。

塗装はいわゆる横須賀色(スカ色)で、塗り分けは他の飯田線車輛と概ね同じ形です。配管等が多いのでマスキングが少々大変ですが、極力吹き漏れがないようにしっかりマスキングしましょう。今回はお客様からのご要望で、ラッカー塗料のクリアーで光沢感ある仕上がりに致しました。

完成した車輛は、当時の風貌を的確に再現した美しい車輛に仕上がりました! もちろんMPギア化で動作もよりスムーズになりました。